第一大臼歯(六歳臼歯)は虫歯になりやすい!

私たちの歯は「歯種(ししゅ)」によって虫歯のなりやすさが異なります。例えば、下の前歯である切歯(せっし)は、形がシンプルで、唾液による自浄作用も働きやすいことから、虫歯になりにくいといえます。逆に、虫歯になりやすい歯としては、六歳臼歯が第一に挙げられます。厳密には第一大臼歯と呼ばれる歯で、いくつかの理由からその他はよりも虫歯になりやすくなっているため十分な注意が必要です。今回はそんな第一大臼歯が虫歯になりやすい理由と虫歯を予防する方法について、詳しく解説をします。

第一大臼歯が虫歯になりやすい理由

第一大臼歯は、次のような理由から虫歯リスクが高くなっています。

①乳歯列の後ろに生えてくる

永久歯は、基本的に乳歯から生え変わるものですが、その考え方が当てはまるのは、前から5番目の歯までです。なぜなら乳歯は全部で20本しかないからです。つまり、前から6番目の第一大臼歯からは、もともと何もないところから萌出するため、生えてきたことに気づくのが遅れがちです。その間、しっかり歯磨きをできないことから、汚れがたまって虫歯になりやすくなります。

②完全に生えるまでに時間がかかる

第一大臼歯が完全に生えるまでには、1年以上かかるといわれています。中途半端に生えている状態は清掃性が悪く、汚れもたまりやすいです。

③歯の形が複雑

大臼歯の噛む部分(咬合面)は、とても複雑な形をしています。切歯と比較するとその違いがよくわかることでしょう。しかも生えたばかりの大臼歯は、咬合面の溝(小窩裂溝)が深いため、使い古した歯よりも歯磨きしにくくなっているのです。

④エナメル質が未成熟

新しく生えてきた歯のエナメル質は、少しずつ成熟が進んでいきます。生えたばかりの頃はまだやわらかく、酸による刺激で溶けやすいことから、虫歯リスクも高くなります。

⑤歯磨きをきちんと行えていない時期に生えてくる

6歳くらいでひとり磨きをきちんと行えているお子さんはほとんどいません。親御さんによる十分なサポートがあって初めて口内を清潔に保てるのです。そんな時期に生えてくる6歳臼歯は、虫歯リスクも自ずと高くなります。

第一大臼歯を虫歯にさせない方法

第一大臼歯の虫歯を予防する上では、次の方法が有効です。

①定期検診を受ける

3~4ヵ月に1回の頻度で歯科検診を受けていれば、第一大臼歯が生えてきたことにすぐ気づけます。ブラッシング指導では、第一大臼歯の磨き方のコツなども教わることができます。その上で、正しいひとり磨きと親御さんによる仕上げ磨きを実践していきましょう。

②シーラントをする

第一大臼歯の噛む部分の複雑な溝は、シーラントというプラスチックの材料で滑らかにできます。その結果、清掃性が向上して、虫歯リスクも低減します。

③フッ素を作用させる

第一大臼歯の未成熟なエナメル質は、フッ素によって強化できます。毎日のブラッシングにフッ素入り歯磨き粉を使うだけでなく、歯科医院でのフッ素塗布も積極的に受けていきましょう。

まとめ

今回は、6歳くらいに生えてくる第一大臼歯が虫歯になりやすい理由とその対処法を解説しました。第一大臼歯は、5つの理由から虫歯になりやすいため十分な注意が必要です。第一大臼歯に対して適切な対処をするかしないかによって、お子さんのお口全体の健康を左右することもあるため、気になることがあればまずは当院までご相談ください。

今回は、6歳くらいに生えてくる第一大臼歯が虫歯になりやすい理由とその対処法を解説しました。第一大臼歯は、5つの理由から虫歯になりやすいため十分な注意が必要です。第一大臼歯に対して適切な対処をするかしないかによって、お子さんのお口全体の健康を左右することもあるため、気になることがあればまずは当院までご相談ください。

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