こんにちは☀️こうの歯科・矯正歯科クリニックです。
「上の奥歯がズキズキ痛むけれど、虫歯は見当たらないと言われた」
「鼻詰まりと一緒に、歯が浮くような違和感がある」
こうしたお悩みで来院される患者様は、実は少なくありません。
一見すると別々の場所に思える「鼻」と「歯」ですが、実は解剖学的にとても近い場所にあり、お互いに影響を与え合っているのです。今回は、知っているようで知らない「副鼻腔炎(蓄膿症)と歯の深い関係」についてお話しします。
1. 鼻と歯は「お隣さん」のような関係
なぜ鼻のトラブルが歯に響くのでしょうか。その理由は、顔の骨の構造にあります。
鼻の横、頬の裏側あたりには「上顎洞(じょうがくどう)」という大きな空洞(副鼻腔)があります。この空洞のすぐ真下に、上の奥歯の根っこが位置しているのです。
人によっては歯の根っこがこの空洞に突き出していることもあり、「天井が鼻、床が歯」という非常に近い距離で隣り合っています。そのため、どちらかで炎症が起きると、もう一方へ症状が伝わりやすいのです。
2. 鼻の炎症で「歯」が痛くなる理由
風邪などが原因で副鼻腔炎(蓄膿症)になると、上顎洞の粘膜が腫れたり、膿がたまったりします。すると、すぐ下にある奥歯の神経を圧迫してしまい、「虫歯ではないのに歯が痛い」という症状が引き起こされます。
以下のような症状がある場合は、鼻が原因の可能性があります。
• 階段の上り下りや、走ったときに歯が響く
• お辞儀をすると顔のあたりが重苦しく、痛みが増す
• 特定の1本ではなく、上の奥歯数本が全体的に浮いている感じがする
これらは「上顎洞炎性歯痛」と呼ばれ、鼻の治療を行うことで歯の痛みも治まっていくのが特徴です。
3. 歯が原因で「鼻」が悪くなることも
逆に、歯のトラブルが原因で副鼻腔炎になるケースもあります。これを「歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)」と呼びます。
実は、副鼻腔炎の原因の約10〜30%は歯にあるといわれています。
• 重度の虫歯を放置して、根の先の膿が上顎洞へ漏れ出した
• ひどい歯周病の炎症が、骨を突き抜けて上顎洞まで広がった
このような場合、鼻の治療だけを続けても、根本的な原因である「歯」を治療しない限り、症状が何度も再発してしまいます。「片方の鼻だけから嫌な臭いのする鼻水が出る」という場合は、特にこのケースが疑われます。
4. 正しい診断には「歯科用CT」が活躍します
「歯が原因なのか、それとも鼻なのか」を判断するには、精密な検査が欠かせません。
もし歯に原因があれば当院でしっかりと治療を行い、鼻の症状が強い場合には耳鼻科の先生と連携して、お顔全体の健康をトータルでサポートいたします。
当院では、お口の中を立体的に撮影できる歯科用CTを導入しています。これを使えば、レントゲンでは判別が難しかった歯の根の状態や、上顎洞内の炎症具合を詳しく確認することができます。
おわりに
「歯が痛いから歯科へ」「鼻が悪いから耳鼻科へ」と別々に考えがちですが、体はすべてつながっています。
原因がよくわからない奥歯の違和感や、長引く鼻の症状にお困りでしたら、まずは一度お気軽にご相談ください。意外なところに解決のヒントが隠れているかもしれません。
「もしかして自分も?」と思われた方は、検診の際などにぜひお話を聞かせてくださいね。






















