歯が痛む!?気圧性歯痛とは?

■歯が痛む!?「気圧性歯痛」とは?

低気圧の日は頭痛やめまいがするなど、体調不良を訴える人は比較的多いです。人によっては歯の痛みである歯痛に悩まされます。これを「気圧性歯痛(きあつせいしつう)」といいます。気圧が変化するだけでなぜ頭痛や歯痛が生じるのか。今回はそんな疑問にお答えします。

▼低気圧で歯が痛くなる「気圧性歯痛」

私たちの身体は本来、1気圧に順応する形で、それぞれの組織が恒常性を保っています。それが低気圧によって1気圧以下になると、血管が大気圧に抵抗する力の方が強くなって、外側に膨張するのです。その結果、血管が周りの神経を圧迫して歯痛を生じさせます。ですから、気圧が低い日に歯が痛くなること自体は、決して不思議なことではないのです。

◎航空性歯痛に要注意

飛行機への搭乗後は、必ず気圧が低くなります。一般的な航空機では、機内が0.8気圧程度に維持されていますが、これはよくある低気圧の日よりも気圧が低い状態なので、身体への影響も大きくなりがちです。そのため飛行機では歯痛が生じやすく、「航空性歯痛(こうくうせいしつう)」という特別な名前が付けられています。

▼気圧性歯痛が起こる人の特徴

気圧性歯痛は、誰にでも起こるものではありません。例えば、歯が健康で問題を何も抱えていない人に気圧性歯痛が起こることはまずないのです。低気圧の日や飛行機に乗った時に歯痛が生じる場合は、歯の神経に炎症が起こっている可能性が高いです。いわゆる歯髄炎(しずいえん)は、虫歯が原因のこともあれば、外傷が原因のこともあります。

症状が出る直前、あるいは数日前に歯科治療を受けた場合も気圧性歯痛に悩まされることがあります。歯科治療では、歯を削る時に大きな振動や衝撃が加わったり、薬剤による化学的刺激が生じたりするためです。いずれにしても気圧性歯痛が生じる原因がわからず、その症状も強い場合は、歯科医院で診てもらった方が良いといえます。

▼まとめ

今回は、気圧の変化によって生じる歯の痛み「気圧性歯痛」について解説しました。気圧性歯痛は、気圧が低くなった時に歯の血管が膨張し、周囲の神経を圧迫することで生じます。健全な歯髄で起こることは稀なので、気圧性歯痛に悩まされている場合は歯髄炎などの異常が疑われます。ケースによっては進行した虫歯が存在していることもあるため、軽視はせずに歯科を受診しましょう。

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