こんにちは。こうの歯科•矯正歯科クリニックです。
日中の気温が高くなり、熱中症対策が欠かせない季節となってまいりました。
この時期、部活動や外出時の水分補給として「スポーツドリンク」を飲む機会が増えている方も多いのではないでしょうか。
スポーツドリンクは、体内の水分と電解質を効率的に補給できる優れた飲み物ですが、摂り方によっては虫歯や酸蝕症(さんしょくしょう)といった歯のトラブルを引き起こす可能性があります。
スポーツドリンクに潜むリスク
市販されているスポーツドリンクには、意外と多くの糖分が含まれています。
500mlあたり、角砂糖にして約5~8個分に相当する糖分を含むものも少なくありません。
また、多くの製品はpHが3〜4と酸性度が高く、これは歯の表面(エナメル質)を徐々に溶かしてしまう原因となります。
つまり、スポーツドリンクは「糖分による虫歯のリスク」と「酸による酸蝕症のリスク」の両方を抱えているのです。
特に注意したいケース
当院でも、部活動などで毎日のようにスポーツドリンクを飲んでいた学生の方が、短期間で複数の虫歯を発症されたケースがありました。
特に「ちびちびと時間をかけて飲む」「寝る前に飲む」「飲んだ後に歯みがきをしない」といった習慣があると、虫歯リスクは非常に高くなります。
これはお子さまに限らず、大人の方でも十分に起こり得ることです。
虫歯や酸蝕を防ぐためのポイント
スポーツドリンクを完全に控える必要はありませんが、以下のような工夫で歯へのダメージを最小限に抑えることができます。
- 必要なときに、短時間で飲みきる(ダラダラ飲まない)
- 飲んだあとは、うがいや水を飲んで口の中をリセットする
- 日常的な水分補給は、水やお茶に切り替える
- 寝る前の摂取は避ける
- 定期的な歯科検診で、お口の健康チェックを行う
特にお子さまは虫歯になりやすく、痛みを訴えるまで気づきにくいことも多いため、早めの予防と定期的なチェックが大切です。
まとめ
スポーツドリンクは熱中症予防に有効な飲み物ですが、使い方を誤ると歯に悪影響を及ぼす可能性もあります。
「体に良い」と思っていた習慣が、思わぬトラブルにつながることもあるのです。
正しい知識をもって上手に取り入れれば、歯も体も健康に過ごすことができます。
心配なことがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
