子ども歯は、大人の歯よりも虫歯になりやすいため、日頃から食べるものには十分に配慮する必要があります。とりわけおやつのお菓子選びは重要です。そこで今回は、歯医者が教える虫歯になりにくいお菓子の選び方を紹介します。
「糖質」が第一のポイント
虫歯になりにくいお菓子選びで最初に挙げるポイントは「糖質」です。その中でも砂糖(スクロース)があまり使われていないお菓子は、虫歯なりにくいといえます。なぜなら虫歯菌の代名詞ともいえるミュータンス菌は、砂糖を直接的なエネルギー源にできるからです。そのため以下に挙げるようなお菓子は、比較的虫歯になりにくいといえるでしょう。
・クラッカー・おせんべい・チーズ系のお菓子
「糖質」という観点では、シュガーレスや低糖質、代用糖を使用しているお菓子も虫歯になりにくいです。キシリトールに代表される代用糖も糖質であることに変わりはないのですが、虫歯菌がエネルギー源にできないため、甘くても虫歯にはなりにくいのです。具体的には、以下のようなお菓子が挙げられます。
・キシリトールガム・キシリトールタブレット
・糖質ゼロのチョコレート・低糖質のクッキー
唾液の分泌を促すおやつ
虫歯になりにくいおやつとしては、唾液の分泌を促す食品やお菓子もおすすめです。つまりは、歯応えがあってよく噛まなければ飲み込めないようなおやつやお菓子で、以下に挙げる食品がおすすめです。
・小魚・ナッツ類・スルメ
これらは唾液の分泌量が多くなるだけなく、糖質も少ないことから子どもの虫歯になりにくいおやつにはぴったりといえるでしょう。ちなみに、私たちの唾液には、細菌の活動を抑える作用、汚れを洗い流す作用、歯を強くする作用、お口の中を中性に戻す作用などが期待できます。
カルシウムが豊富に含まれるおやつ
唾液には、リン酸やカルシウムが含まれており、これらが歯の表面に入り込むことで再石灰化という、歯を強くする作用が生じます。そのため虫歯予防という観点においてもカルシウムは、日頃から適切な量を摂取するのが望ましいです。それなら子どもが毎日食べるおやつ・お菓子で、カルシウムをしっかり摂取してしまいましょう。次の食品には、カルシウムが豊富に含まれており、虫歯の原因となりやすい糖質も比較的少ないです。
・アーモンドフィッシュ・ゆで卵
・チーズ類・乳製品

まとめ
今回は、虫歯になりにくいおやつやお菓子について解説しました。子どもが普段から食べるおやつやお菓子には、糖質が少ない、唾液の分泌を促進する、カルシウムが豊富に含まれるものを選ぶことで、虫歯のリスクを減らすことができます。いずれも虫歯になりにくいからといってまずいわけではなく、満足感もしっかり得られるおやつ・お菓子となっていますので、お子さんの虫歯をしっかりと予防したいという方は、今日からでも試してみてください。その他、虫歯になりやすいおやつやお菓子、虫歯リスクを高める習慣などについても知りたいという方は、いつでもお気軽に当院までご相談ください。